みなさんこんにちは。埼玉県入間郡三芳町にある、コミコミ80万円以下のミニバン専門店ラインアップ代表の菊池です。
「これから子供も生まれるし、今の車は3列シートだけど小さく感じる」「今乗っている車が古臭いデザインに感じてきたから、もっと高級感のあるラグジュアリーな車に乗りたいな」と思っているあなたにピッタリなミニバンはズバリ、日産エルグランドです。
2021年7月現在、エルグランド(E51型・2代目・平成14年~平成22年)は、中古車市場でも100万円以下で十分手が届くようになり、狙い目のミニバンになっています。
でも、「エルグランドって2.5と3.5があって燃費や維持費はどれくらい変わるのかな?」「前期型とか後期型とかいろいろあるけど、どこがどう違うのか分からない・・」などなど、色々と分からないことが多くありますよね?
そこで今回は、広い室内空間と、「走る応接室」と呼ばれる高級感漂う内装を持つ、日産エルグランド(E51型)を徹底的に解説したいと思います。
他を寄せ付けない高級感溢れるエルグランドの内装
エルグランドの特徴は何と言っても、「高級感」でしょう。特に内装の高級感は、この年代のミニバンで群を抜いていると言えます。クッション性の高い本革・ハーフレザーシートを基調に、パネル周りの落ち着いたデザインは同乗者にも安らぎを与えてくれます。
乗り心地も非常に快適で、柔らかい足回りと静かなV型6気筒エンジンが長距離ドライブを快適にしてくれます。
E51型エルグランドは先代のE50型から、
- 5穴ホイール
- マルチリンクリアサスペンション
- 4輪ディスクブレーキ
の装備に変更されています。これは現代の多くの車が採用している装備であり、古さを感じない作りにもなっています。
前期・中期・後期の簡単な見分け方
E51型エルグランドといっても前期、中期、後期と3期に渡って販売されていました。それぞれ特徴が違いますので簡単に解説していきます。
前期型(H14年6月~H16年8月)…フロントグリルとヘッドライトが上下分割二段構造になっています。また、サイドウインカーがフェンダー部分に装備されています。
中期型(H16年8月~H19年10月)…ヘッドライトとグリルが、上下分割型から一体型へ変更。さらに、2.5リッターモデルが追加され、より経済性を重視したファミリー層の獲得を狙っています。
後期型(H19年10月~H21年10月)…ヘッドライトは1段構造のままですが、グリルが上下分割二段構造に変更されました。内装も変更され、インテリジェントキー、メーターパネルの配色が変更されています。
3.5リッターと2.5リッターの燃費比較
排気量を比較するとなると気になるのはやはり、燃費ではないでしょうか?
まずは燃費から紹介します。
2.5リッターの燃費
- 街乗りで6km/l
- 高速道路で10km/l
- カタログ燃費8.9km/l 10.15モード
3.5リッターの燃費
- 街乗りで5km/l
- 高速道路で10km/l
- カタログ燃費8.2km/l 10.15モード
2.5リッターと3.5リッターは排気量の違いの割には、燃費に大きな差は見られません。しかし、2.5リッターがレギュラーガソリン仕様に対し、3.5リッターはハイオクガソリン仕様であるため、長期間乗った際の価格差は大きくなります。
エルグランドの燃費について詳しく解説した【二代目エルグランド2500cc(ME51型)の実燃費はどれくらい?】こちらの記事もぜひ参考にしてください。
3.5リッターと2.5リッターの税金比較
次に、税金の面で比較します。
初年度登録から13年未満の場合
2.5リッター | 3.5リッター | |
自動車税(年) | 45000円 | 58000円 |
重量税(2年) | 41000円 | 41000円 |
初年度登録から13年経過車の場合
2.5リッター | 3.5リッター | |
自動車税(年) | 51750円 | 66700円 |
重量税(2年) | 54000円 | 54000円 |
となります。
1年に1度の出費ですが、自動車税が1万円以上変わってくるので、その部分を考慮して2.5リッターを購入する方は多いです。
3.5リッターと2.5リッターの乗り心地比較
最後に、乗り心地の比較です。
E51型エルグランドに搭載されているVQエンジンは、3.5リッター、2.5リッターともに、V型6気筒エンジンであるため、非常に静かな乗り心地を実現するエンジンです。
静寂性の違いは、パワーのある3.5リッターの方が、あまりアクセルを踏まなくても良く加速するため静かですが、口コミを見る限り両者の違いはほとんどないといった意見でした。
エルグランドE51・口コミ事例
試乗に街中を1周する程度では、2.5も3.5も静粛性に大差は感じられません。
ただ、勢いよく加速しようとすると、2.5ではこのクラスにふさわしくない元気のいい音が出ます。しかし、街中でも、高速でも法定速度プラスαくらいで巡航していれば、静粛性は2.5でもまったく問題ないと思います。とても静かです。
2.5と3・5その速度域ではいずれにしても大差ないですよ、好き好きのレベル
ですね。
どちらも、街乗りでは差程の差は感じなかった印象があります。
私的な意見ですが、急な坂や停止~加速時にあまり踏まないでも常用域まで速度が出るので3.5はエンジンが唸ることなく静かですよ。
一般的なミニバンは、2.4リッターと3.0リッターは乗り心地の面で違いが大きいと言われています。その理由は、3.0リッターがV型6気筒エンジン。2.4リッターが直列4気筒エンジンが採用されていることが多いためです。
そのマイナス要素をエルグランドVQエンジンは2.5リッター、3.5リッターともにV型6気筒エンジンにするということで解消しているわけです。
エルグランドE51型・基本装備
*「HWS」…ハイウェイスター略 「BL-LTD」…ブラックレザーリミテッド略
3.5XL | 3.5X | 3.5HWS BL-LTD | 3.5HWS | 2.5V | 2.5HWS | |
アクティブAFS | 〇 | △オプション | 〇 | 〇 | △オプション | 〇 |
キセノンヘッドライト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
赤外線/UVカットグリーンガラス | 〇 | × | 〇 | 〇 | × | 〇 |
インテリジェントキー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
エンジンイモビライザー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
本革・木目調コンビハンドル | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
エルグランドスーパーサウンドシステム | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
スピーカー数 | 9+ウーファー | 6 | 6 | 6 | 4 | 6 |
電源コンセント(AC100V・100W) | 〇 | △オプション | △オプション | △オプション | △オプション | △オプション |
シート地 ハーフレザー | × | × | × | 〇 | × | 〇 |
運転席パワーシート | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × |
助手席側電動ドア | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
運転席側電動ドア | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △オプション | △オプション |
両側オートクロージャー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
*横にスクロールできます
セカンドマルチセンターシート
エルグランドのオススメポイントの一つが「セカンドマルチセンターシート」と呼ばれる、移動式のセンターコンソールです。
一番後ろまで下げた場合。
一番前まで移動した場合。
セカンドマルチセンターシートのシートアレンジ
8人乗り用として使用する場合。
エルグランドならではの広い室内空間に加えて、セカンドマルチセンターシートのクッション性も良く、2列目シートは、3人でも快適に乗車することが可能です。
キャプテンシートとして(ひじ掛け兼ドリンクホルダー)
背もたれを折りたたむと、ひじ掛け兼ドリンクホルダーに変わります。
もう一つのパターンもあり、
ドリンクホルダー+センターテーブルとしても使用できます。
さらに、運転席・助手席までスライドさせると1列目はセンターテーブル、2列目はドリンクホルダーとして使えます。
エルグランドE51型の車内の広さはどれくらい?
1列目、2列目、3列目それぞれを最後方までシートを下げた状態のスペースを紹介します。
1列目シート
インパネの高さがやや高いことが特徴です。足元には十分なスペースが確保され、高級感のある内装に包まれている感じがします。
2列目シート
最も広く感じるのは2列目でしょう。大きな窓と高い天井が、エルグランドの持つ快適な居住性を見事に体現しています。足元も広く、思いっきり足を伸ばせます。
3列目シート
2列目シートを最後方に移動させた状態だと2列目がかなり広く感じる分、若干狭く感じます。ただ、十分な居住性を持っていて、アルファードなどと比較しても狭く感じることはありません。
シートアレンジ
E51型エルグランドは「2列目回転対座シート」「フルフラットシート」にアレンジ可能です。
2列目回転対座シート
2列目シートに回転シートのレバーが付いていますので、レバーを引いてシートを回すと、2列目シートが後ろを向きます。家族でピクニックなどに行きたくなる装備ですね。
フルフラットシート
2列目・3列目シートを少し前に出し、シートを倒すとフルフラットシートに変わります。エルグランドならではの広々した室内で、車中泊も苦ではありません。
このように、E51型エルグランドは車自体の大きさもかなり大きく作られています。
そのため、「走る応接室」と呼ぶにふさわしい内装を目指したため、各シートは広々ゆったりくつろげるようになっています。
エルグランドE51型の荷室スペースに関しては、【【図解あり】エルグランド(E51型)の荷室寸法】こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
エルグランドE51型の走行性能
E51型エルグランドは走りの性能も高く作られています。
車体前方に搭載されたエンジン、駆動輪は後輪、というFRレイアウトが採用されています。
このFRレイアウトの特徴は、前輪が左右に曲がるための働きをし、後輪が前後に動くための働きをします。前輪と後輪が別々の役割を担うことによって、バランスの良い優れたハンドリングが得られます。
エルグランドE51型を中古で買うときの注意点
- リアパワーウィンドウ横開閉の故障率がとても高い、修理すると片側2万円~
E51型エルグランドは3列目シートのパワーウィンドウの故障率が非常に高いです。
実際に、当店で仕入れるエルグランドでも開かない状態の車体が多いです。
中古車を見に行った際に、ここを確かめる方は少ないと思われますので、納車後のトラブルを避けるためにも、購入前に確かめておきましょう。
- 本革、ハーフレザー、のシート切れ擦れが多い
これは本革シートの宿命でもあるのですが、シート脇の部分がシワになってしまい、そこから破れ始めることが多いです。
経年劣化のため仕方ない部分でもありますが、専門業者さんに修理してもらって販売している販売店と、なにもせずに現状販売している販売店がありますので、見に行った際によく確かめておきたいポイントになります。
アルファード10系とざっくり比較
では、ライバル車のアルファードと比較して、E51型エルグランドはどうなのでしょうか?
外観はどちらも現行車とはデザインが大きく違っています。しかし、まだまだ街中で見かけることの多い車で、古さを感じることはありません。
エルグランドは、「本革シート・ハーフレザーシート」によって高級感を演出し、アルファードは、「アルカンターラ生地シート」によって高級感を演出しています。
どちらも乗り心地は良いのですが、アルファードのアルカンターラ生地は人が座ると跡が残ってしまうという欠点があります。
手入れが楽なのは本革・ハーフレザーシートです。
他には、同じ8人乗りの場合、E51型エルグランドはセカンドマルチセンターシートによって、右側、中央、左側、と各シートが分割されているため、2列目と3列目のウォークスルーが可能なのですが、アルファードは、右側と中央、左側、と2つにしか分かれていないため、2列目と3列目のウォークスルーが出来ない作りになっており、「7人乗り」と「8人乗り」のツータイプに完全に分かれています。
内燃機関の比較
エルグランド3.5 | エルグランド2.5 | アルファード3.0 | アルファード2.4 | |
気筒配列 | V型6気筒 | V型6気筒 | V型6気筒 | 直列4気筒 |
カムシャフト駆動方式 | タイミングチェーン | タイミングチェーン | タイミングベルト | タイミングチェーン |
指定燃料 | ハイオクガソリン | レギュラーガソリン | ハイオクガソリン | レギュラーガソリン |
実燃費 | 5.5km/l | 6.6km/l | 6.5km/l | 7.5km/l |
*横にスクロールできます
アルファードの2.4リッターのみ直列4気筒エンジンで、どうしても振動や音が大きくなりがちになります。
一方、V型6気筒エンジンを搭載している、エルグランド3.5リッターと2.5リッター、アルファード3.0リッターは、V6ならではの「静かで振動が少ない」快適な乗り心地が味わえます。
他は、維持費の面でネックになってくる、「タイミングベルト式」「ハイオクガソリン仕様」「自動車税(排気量が大きいほど高額になる)」「燃費」を比較した場合、安く抑えられるのは、エルグランド2.5リッターか、アルファード2.4リッターでしょう。
こんな人にエルグランドが最適!
ズバリ!エルグランドが向いている人は、「頻繁に遠出をするファミリー」です!
なぜなら、エルグランドのVQエンジンは高速道路では10km/l~13km/lと非常に燃費が伸びるため、街乗り走行よりも高速走行が多いほうがお得です。
さらに、乗り心地の良い「エンジン」「足回り」「シート」とすべてがそろっているため、小さなお子様やママにはつらい長距離走行も快適です。
快適なエルグランドに乗って家族の思い出を作りに行きましょう。
今回の記事が、あなたの車選びに役立てばばうれしいです。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。