みなさんこんにちは。埼玉県にある、格安中古車販売、ラインアップ代表の菊池です。
中古車を購入するのが初めてだと分からないことが色々とあって不安になりますよね?
例えば、「用意しなきゃいけない必要な書類ってなに?」「契約のときにお金は全額支払わなきゃいけないの?」「納車まで何日くらいかかるの?」こんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
また、中古車は新車よりも安く買えるメリットがある反面、事故車や走行距離が実走行かどうか、整備内容、アフター保証、など、購入する際に確認しておくべき大切なポイントがいくつかあります。
そこで、初めて中古車を買うあなたが迷わないように、購入から納車までの流れを分かり易く解説したいと思います。現役の車屋ならではのアドバイスをぜひ参考にしてください。
近場で購入する場合
①希望する車種を検索
②中古車販売店へ訪問
③クルマの状態を確認
④整備・保証・総額を確認
⑤契約
⑥任意保険の検討・加入
⑦車庫の確保
⑧必要書類を店舗へ送付
⑨残金の支払い
⑩納車
遠方で通販のように購入する場合
①希望する車種を検索
②中古車販売店へ連絡
③クルマの状態を確認
④整備・保証・総額を確認
⑤-1.契約
⑤-2.必要書類が届く
⑤-3.注文書を返送
⑥任意保険の検討・加入
⑦車庫の確保
⑧必要書類を店舗へ送付
⑨残金の支払い
⑩納車(陸送)
おおまかにこのような流れになります。では一つ一つ順を追って説明していきます。
①希望する車種を検索
一昔前では中古車情報誌Gooやカーセンサー等を書店やコンビニで買わなければなりませんでしたが最近ではパソコンやスマートフォンで全く同じ情報を調べる事ができます。
パソコン・スマートフォンで観る場合は閲覧無料の上、グーネット(Goo-net)・カーセンサーネット版は絞込機能などが使えるので雑誌よりも便利です。
✅安心出来る中古車を探すには?
グーネット(Goo-net)・カーセンサー掲載店でも粗悪中古車や悪徳中古車屋が多く存在します。
中古車の事に関して初心者の方は走行距離改ざん車や機関がボロボロの粗悪車など、また店自体が悪質な悪徳中古車屋などの見分けは難しいと思います。
初めて買う方、よくわからない方はグーネット(Goo-net)ならID車両、カーセンサーならカーセンサー認定が付いた中古車を選ぶ事を強く推奨します。
「ID車両」とは販売店とは直接関係のないNPO法人JAAA日本自動車鑑定協会に所属するクルマ鑑定のプロが第三者目線で中古車のコンディションを鑑定し、様々な項目を指標化し、エンドユーザーが安心してそのクルマを買うことができるように鑑定書を発行する(Goo-net)主催のサービスです。
「カーセンサー認定」とは「ID車両」と若干の違いはありますがほぼ同様のカーセンサー主催のサービスとなります。
こちらに詳しく書かれた記事があります。宜しければ御覧下さい。▶ID車両はクルマに詳しくない方でも安心して購入出来る画期的なシステム
・・・と言っても初心者の方には専門用語ばかり並んでいて意味がわかりにくいと思います。
なのでここではお店の印象が良いものなのか悪いものなのかだけ読み取れれば良いと思います。
あなたの感覚で「なんだか怖そう」「インチキっぽい」などマイナスイメージを感じたら、この日本中に悪徳中古車屋はとても多く存在しますので、やめておいたほうが無難でしょう。
また店舗の規模が大きければ安心という事も決して無く、大手でも悪徳商法やひっかけ商法が平然と行われている事も珍しくはありません。
✅オフィシャルサイトにスタッフの顔写真が公開されていれば安心
悪徳店は詐欺師と同じですから自分たちの顔写真が公開される事を嫌がりサイトのどこを観てもスタッフの写真が出てくる事はありません。
ホームページにスタッフや代表者の顔写真が公開されていて、販売実績があるお店でしたら絶対ではありませんが安心できる材料と考えて良いと思います。
②中古車屋へ訪問【近場で買う場合】
ほとんどの中古車販売店は駅から遠い所に在ります。
だいたいのお店では駅まで迎えに来てくれますので必要がある場合は事前に電話をして迎えの件を伝えておきましょう。
②中古車屋に連絡する【通販で買う場合】
現車を見ないで購入するだけに慎重にならなければなりません。
質問に対して何かごまかすような事があった場合は止めたほうが無難だと思います。
✅「展示場とスタッフの雰囲気」は「店の信用度」と比例する
展示場が雑草やゴミで酷い状態だったり、店員が金髪にピアス、制服がバラバラ(ラフな私服)、言葉使いがおかしい、在庫車がボロボロ、エンジンがかからない、壊れている、などあまりにひどい場合は帰りましょう。
上記が徹底されていないという事は「来客をもてなす精神」が欠落していると言えます。
納車時のクルマの状態、納車後のサポートなど、全ての物事がその低い精神レベルに基づいたモノになります。
来店時に迎えに来てもらった場合など それに対して恩義を感じてしまい、おかしいとは感じつつも悪質店から粗悪車を買ってしまう方もおります。
あなたがこれから数年間付き合う愛車選びです。
金額云々の問題だけでなく以後数年間トラブルだらけのクルマに乗り続ける事になります。
おかしいと思ったら携帯電話にメール・LINEなど受信があったふりをして「あ・・・急用ができちゃったな」と言って帰りましょう。
③クルマの状態を確認【近場で買う場合】
外装と内装のきれいさ、エンジンに異音がないか、マフラーから妙な煙が出ていないかなど確認しましょう。
あなたでも出来るクルマの簡単なチェック方法はこちらで詳しく書いておりますので参考にしてください。【女性でも5分で簡単にできる】中古車チェック方法≫
第三者機関が発行する「中古車鑑定書」を見せてもらいましょう。もし鑑定書が無い場合、修復歴の有無や走行距離が実走行かどうか、証明するものが無いのでそのクルマの信憑性が低いのと、鑑定書を導入していない中古車販売店から買うリスクを考えた場合、初心者の方はそのお店から買うのを避けるべきです。
③クルマの状態を確認【通販で買う場合】
現車を見ることができないぶん、エンジン音を電話で聞かせてほしいなどのリクエストや、気になる箇所の写真をメールで送ってもらうなどのリクエストは中古車販売店は応じて当たり前ですので必ず活用しましょう。
遠方から通販のように中古車を購入する場合、「中古車鑑定書」の確認は必須とも言えます。もし鑑定書が無い場合、修復歴の有無や走行距離が実走行かどうか、証明するものが無いのでそのクルマの信憑性が低いのと、鑑定書を導入していない中古車販売店から買うリスクを考えた場合、何かあっても出向くことも出来ませんので泣き寝入りすることになります。初心者の方は鑑定書の無いお店から買うのを避けるべきです。
こちらの記事でも詳しく説明してありますのでぜひ参考にしてください。他県・遠方の販売店から中古車購入する時の流れと注意点>>
④整備・保証・総額を確認
「整備はどこまでやるのか」「保証はどんな内容なのか」「総額はいくらなのか」この三点は必ず確認しましょう。
✅整備はどこまでやるのか
客「整備はやってくれるんですよね?」
店「まあ、やると言えばやりますし やらないと言えばやりませんし、まあ見ますけどね。」
そして実際にやるのは本当に「見るだけ」。目で見るだけ・・・
信じられないかもしれませんが本当にこういう事が現実にあります。
良い中古車屋さんはあなたから聞かなくても整備の内容について詳しく説明してくれます。
また、どのような整備を行ったのか、部品は何を交換したのか、が全て分かる「整備記録簿」を納車時に渡してくれる店舗なら安心出来ます。
✅保証はどんな内容なのか
大まかに4パターンに別れます。
1.保証無し現状販売
一切の保証は無く、仮に納車された後10メートル走って壊れた場合でも修理費用は一切ユーザー負担という内容。
通常この場合他と比べて総額が安い場合がほとんど。典型的な「安物買いの銭失い」です。初心者の方は絶対に手を出してはいけません。
こちらの記事も参考にしてみてください。▶【トラブル件数NO1】中古車現状販売に手を出してはいけない理由とは?
2.納車後1,000km以内・もしくは納車後1ヶ月以内まで
納車後1,000km以内・もしくは納車後1ヶ月以内までどちらかがオーバーした時点で保証は終了となります。
この場合多くの中古車販売店では「保証対象部品はエンジンとミッションのみ」と限定しています。
ラジエーター冷却水が全部漏れてオーバーヒート・・・なんて事があったとしても全てユーザー負担になります。
酷い場合では保証対象がエンジン限定どころかさらに「コンロッド(エンジン内部の部品)破損のみ」などという壊れることなんてまず無いものだけが対象になっている場合もあります。
つまりあって無いようなものである場合がほとんどとなります。
3.販売店オリジナル保証・納車後1万km・1年間有効
真面目に運営している小規模店や個人店が自社オリジナルで作ったきちんとユーザー目線に立った保証。
保証料として5万円~10万円前後の金額が諸経費に含まれる形で計上されるか、車両価格に上乗せされている形になります。
デメリットとしては、その店舗に行かないと保証を受けられなかったり、自走できない場合 レッカー引取費用を別途請求されたりする場合があります。
遠方の中古車販売店から通販みたいに買う場合は殆ど使えない保証となってしまいます。
4.大手保証会社と店舗提携の手厚い保証
高年式のクルマほど故障は少なく、ユーザー目線で考えれば故障リスクの高い古いクルマほど保証は必要になると思います。
「大手保証会社と店舗提携の保証」とは古い中古車(最大で15年落ちくらいまで)にも付けられる、ほとんど新車のメーカー保証レベルの手厚い保証です。
但し中古車販売店が大手保証会社と提携するにあたり保証会社の厳しい審査があり、そのような保証会社の手厚い保証を安価で提供できる中古車販売店は非常に稀となります。
保証料として安い所で3万円前後から高い所で10万円前後が諸経費に含まれる形で計上されます。
また保証会社と直接提携していない中古車販売店でも、グーネット(Goo-net)保証、カーセンサー保証という「保証会社の保証」の手厚い保証を付ける事が可能ですが、価格が10万円前後と高額なのがネック。
「保証会社の保証」最大のメリットは全国のディーラーや認証整備工場などで無償修理が受けられる点です。
もし今、ミニバンの中古をお探しなら、全国のディーラーでも受けられる全国1年保証が付いた当社の豊富なミニバン在庫情報をご参考までにご覧ください。
✅総額はいくらなのか
車両本体価格が相場より激安でも諸費用が40万円かかるといった引っ掛けの場合があります。
また逆に「諸経費激安1万円ポッキリ!」と釣り文句があって車体本体が相場より高額な場合もあります。
また高額なオプションサービスが強制的に入れられている場合もあります。
中古車の車両本体価格だ妥当だとした場合、諸費用は上記の整備代・保証料含めて20万円~30万円くらいが常識的な数字です。(*普通車の場合)
⑤契約【近場で買う場合】
全ての内容をシッカリと確認し、納得した上で契約をしましょう。少しでも疑問や不安材料が残ったままですと後々トラブルの原因になりかねません。
契約時には、注文書へのサイン、必要書類の説明、などがあります。中には契約したその日に全額を払わなければならないとお思いの方が稀にいらっしゃいますが、契約した当日に全額支払う必要はありません。
一般的にはその日は1万円から10万円くらいの手付金だけを払い、後日全額支払うパターンがほとんどです。
ローンの場合は一般的な中古車販売店なら提携しているローン会社があり、審査に通ればそのままローン申し込み書類に必要事項を記入します。
この際、月々の料金引き落としに使う銀行印が必要になりますので、可能であればその日持参して来店したほうが良いでしょう。
また、名義変更する際に委任状への実印の捺印も必要になりますので、実印も持参するとベストと言えます。
万が一持参しなくても申し込み書類を持ち帰って、後日郵送もしくは来店で営業マンに届ければOKです。
⑤契約【通販で買う場合】
電話やメールでの取り後、契約するために必要な必要書類一式が中古車販売店から郵送されます。
必要書類は全部で数種類ありますが、中古車販売店によってはその書類の中の一つ「注文書」だけ先に早急に返送しなければならない場合もあります。
通常その場合、取得するのに時間がかかる車庫証明や印鑑証明用とは別に注文書用の返信用封筒が同封されているはずですので、それを使って返送し、同時に手付金として1万円から10万円を振り込む事で本契約となります。
店舗によってそれらの期限が決められており、期間を過ぎるとキャンセル扱いとされ他のユーザーに買われてしまう事もありますので注意が必要です。
ローンで購入する場合は、申込用紙に必要事項を記入し早急に注文書と一緒に返送します。
✅やたらとローンを勧めてくる営業マン
ローンの場合は金利手数料が発生しますので、もしも経済的に問題なく現金で払えるならその方が総支払額は安くなります。
それなのにやたらとローンを勧めてくる営業マンが多く存在します。
店によっては店舗自体の方針で「必ずローンで買ってもらう」となっている場合もあります。
なぜそんなに勧めてくるのか?それはローンを契約するとその中古車屋がローン会社からバックマージンが入る為です。
ユーザー目線で考えれば一括で払えるならそちらの方が良いに決まってます。
そういう点もその販売店を評価するバロメーターになります。
⑥任意保険の検討・加入
任意保険はその名の通り「任意」ですが、一般的に考えて事故を起こした時、賠償責任が負えなくなりますので必ず入るべきです。
中古車販売店提携の保険会社がある場合がほとんどですが、テレビCMで見かけるネット通販型の保険会社でも良いと思います。
中古車販売店提携の保険で良いのならクルマを購入した日に見積もり作成してもらい検討しましょう。納車と同時に保険加入する事ができます。
契約から納車までだいたい2週間くらい時間が有りますのでそれまでに決めると良いでしょう。
関連記事▶安い中古車でも車両保険に入るべき?具体的ケースで悩みをスッキリ解決
⑦車庫の確保
中古車販売店で契約後 いくつか書類を渡されます。
その中の一つに「車庫証明申請書類」という用紙があります。
中古車販売店が代行する場合は20,000円くらい手数料が発生しますが、車庫証明の取得は誰でも簡単にできるので可能ならばご自身で行ったほうがその分を節約できます。
いずれにしても、まず最初に車庫(駐車場)を確保しなければなりません。
ご自身の土地を使う場合と月極駐車場を借りる場合とありますが、もしも後者ならばまずは不動産屋に行きましょう。
車庫証明の取得方法に関してはこちらに詳しい記事が御座いますので御覧下さい。中古車購入に必要な「車庫証明」ってなに?必要書類と取得方法や手順も知りたい!≫
また「購入を決める前に駐車場を確保しよう」と言う方もいるのですが、これは契約した後でOKです。
⑧必要書類を店舗へ送付
購入したクルマの名義変更に必要な車庫証明・印鑑証明・委任状を用意したら店舗へ送付しましょう。時々、「車庫証明は納車されてから取れば大丈夫ですか?」と聞かれることがありますが、車庫証明も含め必要書類を送らないとクルマの名義変更が出来ず納車もされません。
車庫証明は地元警察署に申請を出して受理されるまで一週間ほど掛かります。
ほとんどの地域で警察署と市役所は近い場所にあると思いますので、車庫証明と印鑑証明とまとめて取りに行くと効率が良いでしょう。
また印鑑証明は市役所の出張所でも取れます。
また車庫証明と印鑑証明の他、中古車販売店から貰った書類の中に「委任状」という用紙があり、それに実印を押印します。
必要数 | 取得場所 | |
印鑑登録証明書 | 1枚 | 区市町村の役場 |
委任状 | 1枚 | 販売店 |
車庫証明 | 1部 | 管轄の警察署 |
これら3つの書類が揃ったら返信用封筒に入れて返送します。(*普通車の場合)
必要書類に関して詳しく書いた記事が御座いますので宜しければ参考にしてください。【図解入り】中古車購入時の必要書類マニュアル≫
⑨残金の支払い
現金の場合は銀行振込、もしくは店舗に出向いて現金を払う、どちらかのパターンになります。
ローンの場合は上記の必要書類を届ける段階でローン申込用紙を一緒に渡すと良いでしょう。
⑩納車
契約から納車まで平均的には2週間前後となります。
ですが、必要書類の用意が遅いとその分納車も遅れてしまいますので納車を早くしたいのであれば出来る限り必要書類を早く用意することです。
納車(お届け)費用を払っている場合、購入した中古車が自宅まで届けられますが、別途料金がかかりますのでよほど遠方ではない限り、店舗まで自分で取りに行き少しでも費用を抑えた方が良いでしょう。
下取り車がある場合は、下取り車で来店すればOKです。
通販で買った場合は陸送会社(トレーラーで車両を運搬する業者)によって購入したクルマが自宅まで届けられます。
納車の時に大切なことは、契約時に約束したことがキチンと行われているか一つ一つ確認しましょう。
例えばETCの取付を別途費用でお願いしていたのに付いていない・・・あるいは、このキズを直しておいてくれると言っていたのに直っていない・・・これは納車時によくあるトラブルです。
納車されてから数日経ってからだと言い辛かったり、販売店によってはとぼけたり、酷い対応をとる場合もあるので出来るだけ納車時に確認し、何かあればその場で対処してもらう必要があります。
まとめ
中古車の購入から納車までの流れは「近くの店舗から購入した場合」と「遠方の店舗から通販みたいに購入した場合」で大きく2通りありますが、ポイントさえ押さえておけばどちらもそれほど難しくはありません。
とは言うものの、初心者の方には「家電を買うようなものとは何か違う…」といったことから不安も多々あることだと思います。
大切なことは、良い中古車販売店から購入すること。
良い中古車販売店なら営業マンが全てわかりやすく説明してくれます。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。