みなさんこんにちは。埼玉県入間郡三芳町にある、コミコミ80万円以下のミニバン中古車専門店、ラインアップ代表の菊池です。
男の子というものは何歳になっても「男の子」なもので、大人になっても好きなオモチャが手元にあれば大喜び!
車もそんな「ちょっと高いオモチャ」ではありますが、それがあると無いとでは仕事のモチベーションにすら影響するほど大事なものです。
しかし、家庭を持つとその買い替えもままならず…新車とは言わないまでも、せめて中古車くらいは買い換えさせてくれ~!と叫びたいTさん(仮名・43歳・埼玉県川越市在住)に、「車の買い替えで嫁に首を縦に振らせる3つの秘策」!をお贈りします。
Tさん(仮名)の憂鬱と、長年連れ添った愛車
「狭い道でもヒラヒラと~」
愛車のトヨタ ファンカーゴで埼玉県川越市の市街地を走らせるTさん(仮名・43歳)。
鼻歌でも歌いながらゴキゲンそうに見えますが、内心では12年連れ添った愛車にそろそろお別れしたい気分。
15歳と12歳、2人の息子がいるTさんですが、次男が生まれた時に一念発起のつもりでこのファンカーゴを買ったのでした。
「だって、ラクティスへのモデルチェンジ直前で安かったからさ~」
当時3歳になろうとしていた長男は、そろそろ助手席にチャイルドシートでいいかな、そして後席に嫁さんと次男を乗せて、まぁそれまで乗ってたワゴンRよりは安全だろうし、ある程度子供が大きくなっても不満は無いだろうと。
12年前の軽自動車はまだ後席が狭い車がほとんどでしたから、ファンカーゴというチョイスは無難と言えば無難だったのです。
いわゆるトールワゴンで、赤ちゃんだった次男を抱えて乗り込むのも、長男を助手席のチャイルドシートに載せるのもそこそこ楽でしたし。
それに何より、古い城下町、川越では、ヴィッツベースでコンパクトなファンカーゴの方が、何かと楽でしたし、まだ20代だった嫁さんが運転しても事故りにくいのでした。
「とは言っても、さすがに12年も乗ると飽きるな…」
そう、それが偽らざる本音で、Tさんはもういい加減ファンカーゴに飽きてきたのです。
当初の目的だったファンカーゴでの育児ドライブも、次男がもう中学生、長男に至っては高校生になろうかという頃で、今や基本的に息子2人は後席、嫁さんが助手席というのが定番になっています。
たまに買い物に出かけて聞かされるのはご近所やパート先のグチやら何やらで…そんなわけで、ミニバンになったらまた嫁さんが後ろに乗らないかなとか、大きな車で釣りに行きたいなとか、そこまでの話で無いにせよ、日常の変化を求めていたのです。
そう思って嫁さんに車の買い替えをチラッと打診したこともありました。
「ええっ!別に車なんて後でいいじゃない?!アンタの稼ぎでそんな無駄遣いしてたら、いつまでもこの県営住宅から脱出できないわ!」
…そう、Tさん一家の目下の課題は長男が生まれる年に引っ越した県営住宅から早く引っ越したい、嫁さんの「新生活への欲望」の方がはるかに強い状態だったのです。
そんな中でも、何とか車を買い替える方法、中古車でもいいからミニバンで。
「新車のアルファードが欲しいとは言わないから、せめて中古のセレナとか…」
このTさんのつつましい願い、何とかならないでしょうか?
1.何はなくともまず嫁さんに相談!
最初は秘策というほどではありませんが、何は無くとも基本中の基本は抑えなければなりません。
そう、嫁さんに相談無しで商談を進めるのだけは絶対NG!
話を持ち込む段階で「実はあの店にいい車があるんだけど…」から始めた日には。
「アタシに黙って車の買い替えですとォー?!」
と、日頃のレジ打ちで鍛えたバーコードスキャナーでグリグリの刑とかされかねません。これでもTさんの嫁さん(41歳)は近くのスーパーでちょっとした顔なのです。
自分が必死にパートで家計を支えている間に、夫と来たら黙って無駄な買い物をしようとしている…その想いだけで、もはやTさんの声は嫁さんの耳に届かないのでした…。
そんなわけで、買い替えを決断した段階で、中古車サイトを調べても構いませんし、店にミニバンなど実車を見に行っても構いません。
しかしそれは嫁さんには極秘で…あくまで「相談をしてから決めた体」が大事です。
特に恋人から嫁さんに、さらにお母さんへとジョブチェンジした女性は「ダンナが勝手に高い買い物をしてくる」のを極度に嫌います。
とにかく嫁さんにちゃんと許可をもらってから買い物そのものを始動すること、火に油を注いでいきなり炎上、「車の買い替え」を家庭内NGワードにしないためには大事です!
仕事でも大事な「報・連・相」ですが、仕事じゃないからと油断は禁物、嫁さんを上司と思えとまでは言いませんが、家庭のため「重要な根回し」だと思いましょう。
2.さりげなく「今の車は割が合わない」と強調
さて、相談という名の根回しから嫁さんを交渉のテーブルにつかせる事に成功するであろうTさんですが、そこでいきなりこんなことを言ってはいけません。
「もう今の車飽きたから、違うの欲しい!」
おお神よTさんを救いたまえ…よりによって一番踏んではいけない地雷をいきなり踏んでしまうとは!
あるいは嫁さんが激怒するならまだいいかもしれません。場合によってはサーッと青ざめた嫁さんから、こんなセリフを聞けるかも。
「そうね。私も今のダンナに飽きたから、そろそろ違う人がいいかなって(ニコニコ)。」
…バッドエンド回避のため冷静にセーブポイントに戻り、別な選択肢を選びましょう。
とにかく高い買い物をするなら理由が大事で、どんな小さなことでもいいから「今の車にとって不利な状況」を見つけ出し、ササッと提出するのが大事。
ところで今乗っているファンカーゴは2005年式ですよね?新規登録から13年たった車は自動車税が15%アップするのです。
つまり、自動車税が34,500円から39,600円へアップすることになります。
「日常的な、定期的な支払いに敏感な嫁さん」つまりスーパーの野菜の値段に敏感だったり、遠くても1円でも安いガソリンスタンドで給油するタイプの嫁さんだったら、これだけでもビビっとくるかもしれません。
それに加えて、車検が迫っている、タイヤをそろそろ替えなくちゃといった話もとりあえず出せるものは全部出しましょう。
最後のとどめは、「15年たつと部品が出なくて、直したくても直せないかもしれない。」。
実際には15年以上たっても出る部品は出ますが、早い場合はそれ以前から自動車メーカーは古い車の部品をあまりストックしなくなってきます。
お金を出してどうにかできるものなら「直して乗ればいいじゃない」と言われるかもしれませんが、「部品が無いとお金があってもどうにもならない」となれば説得力が出てくるもの。
ただし、あくまで「一般論」として話して、「この車の部品は絶対出ない!」と言わないことです。
情報化社会の現代、どこでウソだと思われるかわかりませんから、あくまで無難に。
それでいて、「ファミリーカーがクラシックカーはさすがに…ほら、駐車場見てもさすがにウチのは古い方じゃない?あ、あの人の車は趣味だから古くても乗ってるけど。」など、県営住宅の駐車場を歩きながら、さりげなく話すのもいいかもしれませんね。
3.子供や両親へのメリットを混ぜ込み、ヨソの家庭と比較せよ!
とはいえ、「結局アンタが別な車欲しいだけじゃないの?」と言われればそれっきりです。何しろ本当のことですから。
しかし、嫁のセリフの最後に「?」と疑問符がついているうちはまだまだ逆転可能!
本当は自分が欲しいのですが、嫁さんが欲しがる状況を作り出せばいいのですから。
そこで引き合いに出すのはまず子供。
長男は高校に、次男は中学に上がろうかという時期、学費やら何やらで家計も大変ではありますが、進学すれば部活や塾などで、息子のお迎えに使うこともあるでしょう。
さらにはお迎えで息子のお友達を乗せることだってあるかもしれません。
次に引き合いに出すのは両親で、どちらでもいいのですが実家に帰った時、どちらの両親もだいぶ高齢になって、車を運転するというより、むしろ乗せてもらってありがたいという年齢になっているはずです。
Tさんと嫁さんは同じ宮城県出身というのが縁で結ばれたのですが、どちらも両親はもう70代の半ばを過ぎており、車はほとんど乗りません。
埼玉県から宮城県へはそう遠くないので車で帰省しますが、最大5人乗りのファンカーゴでは息子たちの友達や、里帰りした時の両親を乗せられないではないですか!
それでもピンと来ない嫁さんには、法事や冠婚葬祭で実家に行った時の、親戚などが乗っていたミニバンの話をするのも効果的かもしれません。
あるいは、学校や塾のあたりで、ミニバンを見たら嫁さんに一声かけてもいいかもしれないでしょう。
「あー、あそこのウチはミニバンなんだ?やっぱり便利そうだよね。」
あまりしつこく強調すると下心見え見えですから、こんなものでいいんです。
あとは嫁さんの脳内で勝手にご近所との会話や、そこでどう我が家の優越感をアピールするかなど、シミュレーションが進んでいることでしょう。
ベストなのは、嫁さんの口からこの言葉が出ること。
「あそこのお宅が乗ってるアレ(ミニバン)、いくらくらいなのかしら?」
新車はもちろん200万、300万と当たり前ですが、一旦その数字を出して嫁さんを失望させた後で、こう救いの手を差し伸べましょう。
「でも、中古車なら安けりゃフタケタ万円で余裕だよ!」
そう、無駄な買い物をする悪魔と思われるはずだったあなたは、いつの間にか嫁さんにとって頼りがいのある天使へと変わるのです!
実は既に家から近くの「ミニバン専門店・ラインアップ」で欲しいミニバンの目星もついているTさんですが、既に自分もミニバン欲しいモードに入っている嫁さんにとっては、「勝手に買い物しようとしてたダメ夫」ではなく「スっと答えが出てくるできる夫」になるかも?
これぞネゴシエーション(交渉術)の醍醐味というものですね。
最後に。できれば一緒に車を見に行きましょう!
もちろん、そこまで到達するまでには、何かと嫁さんに気を遣い、家庭に波風を立てないことです。
どのみち嫁さんも昨日今日知り合ったわけでなし、Tさんが何をしようと露骨なご機嫌取りだと気づくでしょうが、そこは「いつまでも子供みたいな旦那を手のひらで踊らせている。」とでも思ってもらえればいいでしょう。
要は目的とする車が中古車であれ手に入れば良いのですから。
そして車を選ぶ段階では、可能な限り嫁さん同席の元が良いのは言うまでもありません。
嫁さんの知らないことがひとつでもあると「アタシに黙ってこんなものを買って!」と、秘策その1の振り出しに戻るだけでなく、取り返しのつかない家庭の亀裂を起こしてしまいますので…。
さて、愛車ファンカーゴを走らせながらそこまで考えたTさん、いよいよ自宅に着いて県営住宅の階段を上りながら「もう次の車、憧れのミニバンを手に入れたつもり」になっていますが、うまくいくでしょうか?
油断は禁物、戦いはまだ始まったばかりですよ…幸運を祈ります!
今回の記事が、あなたの車選びに役立てばばうれしいです。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。