みなさんこんにちは。埼玉県入間郡三芳町にある、ワンボックスカーの格安中古車専門店、ラインアップ代表の菊池です。
Gooネットやカーセンサーネットなどでアルファードを検索すると、もの凄い台数がありますよね。
希望に近いものを絞って、その中で価格が安いものから見ていく方が多いのだと思います。
「車両価格が安い順」で並べ替える機能なども充実していますからね。
中古車といえども、安い買い物ではないですから、出来る限り安く手に入れたいですもんね。
ですが、安さだけで選んでしまうと後々痛い目に遭うことも・・・
そこで今回は、創業17年のミニバン専門店として、アルファードの中古車価格のからくりを暴露し、選んではいけない車はどのような車なのか?解説したいと思います。
当店で実際にあった話です。
お客さん「昨日おたくで契約したアルファードだけど、キャンセルしたい」
営業スタッフ「といいますと…」
お客さん「もっと安いアルファードが他で見つかったから、そっちで買うことにした。」
営業スタッフ「そうですか…」
お客さん「おたくのは高いんだよね。オークションでの仕入れ価格は○○万円でしょ?俺、仕入れ価格も知ってるんだよ」
営業スタッフ「…」
まあ、こんな内容の会話をしていたんです。
要は、そのお客さんはうちのお店でアルファードを契約した後で他店ですぐ契約し、他店の営業マンはうちで買ったアルファードのオークションでの仕入れ価格までお客さんに暴露した。
色々と入れ知恵されてキャンセル手続きに来店された。こういうことです。
どこで何を買おうと、選ぶ権利はユーザーにありますから、否定するものでは全くありません。
あなたが希望するアルファードの、年式・走行距離・グレード・色・装備、これら主要なものを絞り込んでいったとしても、ネット上にはもの凄く沢山のアルファードが掲載されており、似た様なスペックでも価格が安いものから高いものまで幅広くあります。
価格の安い順番に並べ替える機能もありますので一目で安い高いが分かるようになっており、どうしても安いものに目が行きがちになるのは当然だと思います。
時々お客さんから、「同じような似たスペックのアルファードなのに、どうしてこんなに価格に差があるのだろう?」といった質問をされることがあります。
そこで、今回はアルファードの中古車価格にどうしてこれほど価格差があるのか?一般の方では知り得ない理由を明確にお伝えしたいと思います。
まずはこちらのアルファードをご覧ください。
H15年式 アルファード2400 AS 走行距離8.7万km 車検なし
次にこちらのアルファードをご覧ください。
H16年式 アルファード2400 AS 走行距離11.7万km 車検なし
「えっ!同じアルファードで走行距離が8.7万kmと11.7万kmで、3万kmも違うのに同じ価格なの?それなら距離が少ない方がいいに決まってるじゃん!」
そう思われる方が多いのだと思います。
確かに写真で見る限り同じように見えますし、それなら走行距離が少ない方がいいよねってなりますもんね。
では次に、この2台の車両詳細が分かるオークション出品表と一緒にご覧ください。出品表というのは、オークション会場(車の市場)専属の検査員がその車両の状態を細かく検査したものになります。
これを見てみると、8.7万kmのアルファードはまず、「修復歴(事故歴)」があります。修復歴の箇所は左リアフェンダー交換、リアインサイドパネル修正となり、さらに「左右パワースライドドア不良」「E/G(エンジン)チェックランプ点灯」「B/T(バッテリー)あがり」の記載もあります。
要するに、このアルファードは走行距離は8.7万kmだけれども、修復歴があって、パワースライドドアが故障していて、エンジンに不具合があり、現状バッテリーがあがっている車ということになります。
もう一台のアルファードの出品表も見てみましょう。こちら11.7万km走行のアルファードは「修復歴(事故歴)なし」、機関面の不具合も特になし、外装も比較的キレイな状態。
こうやって車両詳細を比較してみると、走行距離11.7万kmのアルファードの方が程度が良いのがハッキリ分かると思います。
もちろんオークション会場での仕入れ価格もほぼ同等の仕入値。よって小売り価格もほぼ同じになる。
でも、多くのユーザーは走行距離が少なくて安い価格の方に飛びついてしまう現実があります。
これはなぜでしょう。
なぜなら、ネットに掲載されている物件にはこのような検査済みオークション出品表が添付されていないからなんです。
第三者機関による公平な「評価」を公開することで、その中古車の程度や状態をユーザーが知ることが出来る。
唯一、Gooネットの「ID車両・鑑定書」やカーセンサーの「車両品質評価書」なるものがあるのですが、残念なことに、ネット掲載されているうちの20%ほどしか付与されていないんです。残り80%はこういった鑑定書や車両品質評価書は一切付いていません。
ID車両・鑑定書についてはこちらの記事で詳しく説明してあります▶ID車両はクルマに詳しくない方でも安心して購入出来る画期的なシステム
要するに、ネット上ではその車の良いところしか書いておらず、本当に知りたい程度や状態は知る事が出来ないんです。
先ほども言ったように、Gooネットやカーセンサーネットの大手ポータルサイトに掲載されている中古車の80%はなんの評価書も添付しておらず、第三者機関の検査すら受けていない。それを逆手にとった悪い車屋はやりたい放題やることになります。
メーターの巻き戻し、改ざん、修復歴の虚偽、もうやりたい放題になります。
そしてそれを見た一般ユーザーは、程度を判断する物差しがないことで、走行距離が少ない方が程度が良い、走行距離が多いと程度が悪いと判断してしまう。
とても残念なことだと思うんです。
さらに、アルファードに関して言えば、相場よりも異常に安い価格でネットに出ている中古も多数あり、本当に気を付けなければいけません。
関連記事▶Gooネット、カーセンサーネットで格安中古車を選ぶ時はココに注意!ネットだけでは知り得ない事とは?
例えば次の車。
H14年式 アルファード 2400 AS 走行距離14.3万km例えばこのアルファードが車両価格30万円で掲載されていたとします。
「おっ!距離は多めだけど、黒のASで30万円って安い!」
こんなふうに思う方が多いと思います。
ですが、出品表を見てみると、外装のキズや凹み、割れが多数まんべんなくなり、ボロボロの状態だということが分かると思います。
でも、写真で見ると分からなくないですか?
ネットの画像を見ただけじゃ実は何も分からないんです。
写真映りが良いか悪いかくらいは分かりますけど、「写真映りが良い=程度が良い」 では決してありませんからね。
関連記事▶カーセンサー掲載のアルファード、激安中古車には要注意!
あくまでも、第三者機関が発行する「ID車両・鑑定書」や「車両品質評価書」で判断する必要があるんです。これは間違いありません。
話をもどすと、この黒いアルファード、評価点も低く、外装ボロボロ。
オークションでの仕入れ値もそうとう安いはずです。
なぜなら、ほぼゴミ同然の中古ですから…
中古車には相場があって、安いものは安い理由が必ずあります。
関連記事▶ネットでは酷評だらけ。地元の神奈川でアルファードの中古車は買っても大丈夫なのか?
ネットで車探しをするときに、車両の価格だけではなく、その車を扱っている販売店のホームページを見ることも大切だと言えます。
「自分は車に関しては素人だからお店を信用して任せるしかない」
そういった方も多いと思いますが、そういったユーザーの気持ちを踏みにじるような悪い販売店を許せません。
中古車とはいえ、決して安い買い物では無いですから、「本当に信用出来るお店なのかどうか」がとても重要になります。
「車選びはお店選び」とも言います。
車とお店と総合的に判断することで、安心して乗れる安全な車に出逢えるはずです。
当店で購入する必要はありません。中古車選びで迷ったらご相談だけでもOKです。
今回の記事が、あなたの車選びに役立てばばうれしいです。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。