みなさんこんにちは!埼玉県にある「ミニバン専門店ラインアップ」代表の菊池です。
今回は、エンジンオイルの重要性と正しい選び方について詳しく解説します。
エンジンオイルは、車のエンジンがスムーズに動作するために必要不可欠な潤滑油です。エンジンの摩耗を減らし、密封、冷却、洗浄、防錆といったさまざまな効果がある”車の血液”と呼ばれています。
適切なエンジンオイルを選べば、車の性能が発揮され、寿命延長にもつながります。
当記事では、エンジンオイルの選び方や交換時期、エンジンオイルのよくある質問に詳しく回答しています。
当記事を読めば、エンジンオイルの選び方がわかり、愛車の性能を100%発揮できます。
エンジンオイルはベースオイルや粘度、規格(グレード)を選ぶ必要があり、それぞれの特性を理解し、使用状況や気温、車種に合わせた最適なオイルを選ぶことが大切です。
エンジンオイルの役割とは?
エンジンオイルは、エンジンをスムーズに動かす潤滑油のことです。車を運転している間、エンジンは常に多くの部品と共に動作しています。
部品同士を滑らかに回し、エンジンが正常に動作するためにはエンジンオイルは必須です。
潤滑作用以外にもエンジンオイルにはさまざまな役割があります。
作用 | 詳細 |
---|---|
潤滑作用 | エンジンのパーツ同士の摩耗を低減させて、エンジンを滑らかに動作させる。 |
密封作用 | ピストンとシリンダーの隙間を埋めて、エンジンが発生させる爆発時の力を最大限外部に伝える。 |
冷却作用 | エンジン内部で発生する熱を吸収して、エンジンを冷却させる。 |
洗浄作用 | エンジン内部で発生するスラッジや汚れを取り除き、エンジン内を綺麗な状態に保つ。 |
防錆作用 | エンジン内部の金属部分にオイルを皮膜させて、サビが発生するのを防止する。 |
上記のようにエンジンオイルには潤滑作用以外にさまざまな効果があり、車のメンテナンスには欠かせない要素です。
正しいエンジンオイルの選び方
エンジンオイルには、固いオイルや柔らかいオイル、サラサラなオイルなどさまざまな種類があります。
車種、気温、使用条件(走り方)などにより、エンジンオイルの選択が必要です。
エンジンオイルの選択を間違えると、車本来の力を発揮できません。エンジンオイルの詳しい選び方は車に付属している取扱説明書で確認できます。
当記事では使用状況に合わせた選択ができるように、さらに詳しく解説していきます。
メーカーから推奨されているオイルの種類を確認
エンジンオイルには以下の選び方があります。
自動車の取扱説明書では、外気温に応じて推奨されるエンジンオイルの粘度や種類が書かれています。
エンジンオイルには粘度以外にも、ベースとなるオイルや規格(グレード)があります。
ここではエンジンオイルの選び方を詳しく解説していきます。
ベースオイルを選ぶ
エンジンオイルのベースとなるオイルには、主に鉱物油、部分合成油、化学合成油があります。
違いは以下のとおりです。
- 原油から不純物を取り除いた基本的なオイルで、コストパフォーマンスに優れている。
- 熱や外気の影響を受けやすく、酸化しやすいため、頻繁に交換が必要。
- 特に高負荷や長距離運転の場合、早めの交換が推奨される。
- 鉱物油と化学合成油を20%以上混合したオイルで、性能とコストパフォーマンスのバランスが良い。
- 鉱物油のデメリット(低温性能や揮発性)を合成油で補い、高負荷の運転に適している。
- 「全合成油」や「フルシンセティック」といった表記で販売されている。
- 高品質で、不純物が少なく始動性も良好で、高負荷時にも劣化しにくいオイル。
鉱物油はコストパフォーマンスが良く、頻繁な交換が必要です。部分合成油はバランスが良く高負荷にも適しています。化学合成油は高品質で劣化しにくいです。
エンジンオイルは、各用途に合わせて選んでいただくことが大切です。
粘度を選ぶ
エンジンオイルの粘度は、低温時と高温時の固さに基づいて表示されています。
エンジン負担を減らし、始動性や燃費を改善しますが、高速走行や高温時の保護性能に劣ります。ハイブリッドやエコカー向けですが、指定以下の粘度を使用する際は専門家に相談が必要です。
潤滑と密封効果が高く、スポーツカーや古い車に適していますが、始動性や燃費に悪影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
車の説明書を読み、使用環境に応じた適切な粘度のオイルを選びましょう。
規格(グレード)を選ぶ
エンジンオイルには規格(グレード)が設定されており、オイルの性能が見分けられます。
API規格、ILSAC規格、JASO規格と3つの種類がありますが、全ての車に高価なオイルが必要なわけではないので、注意してください。
- 米国石油協会(API)、アメリカ材料試験協会(ASTM)、アメリカ自動車技術者協会(SAE)によって設定される。
- 省燃費性、耐熱性、耐摩耗性などをアルファベットで表示。
- 2020年5月から適用される最新のガソリンエンジン車用オイルは「API SP」規格。
- 日米の自動車工業会(ILSAC)によって制定。
- API規格に加えて省燃費性能が考慮される。
- 最新規格は「ILSAC GF-6」で、2020年5月から適用。この中で「GF-6A」(例:0W-20、5W-30など)と「GF-6B」(例:0W-16)というサブカテゴリに分かれている。
- 日本自動車技術会(JASO)によって制定。
- 国産クリーンディーゼルエンジンに使われるオイルの規格。
- 日本では主流となっており、「DL-1」などが表示される。
どの規格(グレード)が良いかは乗っている車や乗り方により変わります。車に合ったオイルを選択してください。
エンジンオイル交換時期の目安
エンジンオイルの交換時期は、一般的には10,000km〜15,000kmと言われています。
しかし、当店ラインアップでは5,000kmか半年に1回の交換を推奨します。
なぜなら、頻繁に停止と走行を繰り返す「ストップ&ゴー」の多い環境や、買い物などのちょい乗りメインな場合、エンジンの摩耗が激しくなるからです。
そのため、ラインアップでは5,000kmか半年に1回の交換、そして2回に1回はオイルフィルターの交換も推奨しています。
さらにお客さまによっては、やや粘度の高いオイルの方が相性が良いこともあるので、それも踏まえてお伝えしています。
エンジンオイルの交換頻度は、車の使用状況や走行条件によって異なります。使用状況に合わせて選択してください。
エンジンオイルについてのよくある質問
ここでは、エンジンオイルについてよくある質問に回答します。
- 粘度を上げるメリットは?
-
エンジンオイルの粘度を上げることにより、エンジンの高温時の性能保持や気密性の向上が期待できます。
特に距離を走っている車やエンジンの摩耗が進んでいる車には、粘度の高いオイルが有効です。
ただし、粘度の選択は車の状態や使用環境により異なります。車屋さんのスタッフと相談してみましょう。 - エンジンオイル交換の工賃は?
-
エンジンオイルの交換工賃は、一般的には1000円から2000円程度です。
価格は店舗の立地やサービス内容によって変わるため、事前に確認してみましょう。 - オイルの継ぎ足しは良くないの?
-
オイルの継ぎ足しは重大な故障の要因になります。オイル交換はエンジンの洗浄作用もあるためです。
エンジン内部の摩耗によってオイルに含まれる汚れの密度が上がるため、新品のオイルを継ぎ足しても
オイルは汚れているので、継ぎ足しはやめましょう。
まとめ
エンジンオイルの交換は、車の性能を維持し、長期間にわたって安全に運転するためには欠かせません。
定期的にオイル交換をすることで、エンジンを最適な状態に保ち、車の寿命を延ばせます。
エンジンオイルは車の取扱説明書で確認できますが、使用状況や環境によってベストな選択は異なります。
この記事を参考に、お車に合ったエンジンオイルを選択してください。
コメント