みなさんこんにちは!埼玉県にある「ミニバン専門店ラインアップ」代表の菊池です。
今回はラジエーターについて解説していきます。ラジエーターはエンジンの温度を下げる重要な装置です。
ラジエーター液が漏れていたり部品が破損していると、エンジンがオーバーヒートするなど重大な事故に繋がる危険性があります。
当記事ではラジエーターの水漏れが起こる原因や、故障が疑われる症状を詳しく解説します。
当記事を読めばラジエーターの役割だけでなく、故障した際の対応や修理費用までわかります。
ラジエーターは定期的な点検とメンテナンスをすることで、事前に重大な故障を防げます。
そもそもラジエーターとはどんな役割?
ラジエーターは車のエンジンを冷却し、オーバーヒートなどの重大な事故を防ぎます。
国土交通省の路上故障実態調査によると、ラジエーターは車の故障原因の第4位に位置し、実は壊れやすい装置です。
ラジエーターの役割は、エンジンが運転中に発生する熱を冷却水で吸収し、その冷却水をラジエーターで冷却して再びエンジンに戻す循環システムを担っています。
上記の過程で、エンジンの温度を適正範囲内に保つことができ、過熱による故障を防止します。
エンジンの温度をコントロールすることで、エンジンの寿命を延ばす役割もあります。
ラジエーターは車の中でも重要な部品です。定期的なメンテナンスと点検を行いましょう。
ラジエーターの水漏れとはどんな症状?
ラジエーターの水漏れの具体的な症状には、水温計が通常よりも高温を示したり、駐車場に冷却水の跡が残ったりするのがあげられます。
水温計が急に上昇する場合、冷却水が不足している可能性が高く、エンジンが過熱しやすくなり危険です。駐車場に水たまりやシミが見られる場合、ラジエーターやホースからの水漏れが疑われます。
上記の症状が確認された場合、速やかに点検や修理が必要です。放置するとエンジンが過熱し、重大な故障を引き起こすリスクがあるので、注意してください。
ラジエーターが水漏れしてしまう原因とは
ラジエーターの水漏れでよくある原因は以下の通りです。
ラジエーターの水漏れはさまざまな原因で発生します。
ラジエーター本体の劣化や損傷
ラジエーター本体が長期間使用されると、素材の劣化や外部からの衝撃によって損傷を受けることがあります。
特に古い車では、経年劣化によりラジエーターの金属部分が腐食し、亀裂や穴が生じて水漏れが発生しやすくなります。
ラジエーター本体の劣化は避けられません。定期的な点検とメンテナンスにより事故を防ぎましょう。
ホースの劣化
ラジエーターに接続されているホースの劣化も水漏れの原因になります。ゴム製のホースは時間の経過とともに硬化し、ひび割れや破損が生じることがあるからです。
ホースが劣化すると、冷却水が漏れ出しエンジンの冷却機能が低下します。
ホースは温度変化や圧力の影響を受けやすいため、定期的な点検と交換が必要な部品です。
ラジエーターキャップの劣化
ラジエーターキャップが劣化すると、圧力が適切に保たれず、冷却水が漏れることがあります。
キャップが劣化している場合、冷却水の漏れや圧力の低下が発生しやすくなるからです。
ラジエーターキャップの交換は比較的簡単な作業なので、定期的に交換してください。
ウォーターポンプの故障
ウォーターポンプは冷却水をエンジン内で循環させる役割を担っています。
ウォーターポンプが正常に機能していないと、エンジンが過熱しやすくなり、ラジエーターからの水漏れが発生しやすくなります。
ウォーターポンプの故障は専門的な修理が必要です。故障が疑われる際は、専門業者で点検を受けてください。
ラジエーターの水漏れを確認する方法
ラジエーターの水漏れを確認する方法は以下の通りです。
ラジエーターの水漏れを早期に発見することで、大きなトラブルを未然に防げます。
当てはまる症状があった際は必ず点検してください。
水温計の上昇
車の水温計が通常よりも高い温度を示している場合、冷却水の不足や冷却システムに異常が起こっている可能性があります。
水漏れによって冷却水が不足すると、エンジンの温度が上昇しオーバーヒートするリスクが高まるので注意してください。
水温計の異常な上昇は、ラジエーターの水漏れの初期兆候です。放水温計の上昇があった際は点検するようにしましょう。
車体の下に水たまりやシミなどの形跡
駐車後に車体の下に水たまりやシミが見られる場合、ラジエーターからの水漏れが疑われます。
冷却水は赤や青、緑など色付き甘い匂いがするのが特徴です。
車体下の水たまりはエアコンの排水の可能性もありますが、色付きの水や甘い匂いが漂う場合はラジエーターからの水漏れを懸念してください。
甘い匂いがする
エンジンルームから甘い匂いがする場合、冷却水が漏れている可能性があります。
冷却水にはエチレングリコールが含まれており、独特の甘い匂いが特徴です。
エンジンルームを開けた時や、車内で独特の甘い匂いが感じられた場合は注意してください。
リザーブタンクの水量
リザーブタンクの水量が減少している場合も水漏れが発生している可能性が高いです。
リザーブタンクには水位を示す「FULL / LOW」や「MAX / MIN」の目盛りがあります。
水位が目盛りの中間にあるなら問題ありませんが、極端に低い場合は冷却水が漏れている可能性があるので、注意してください。
定期的にタンクの水量をチェックし、早期に異常を発見しましょう。特に、長距離運転前には必ず確認するようにしてください。
ラジエーターから水漏れした際の対処法・応急処置
ラジエーターから水漏れが発生すると、車両のエンジン冷却システムが正常に機能しなくなり、オーバーヒートの危険性が高まります。
まだ走れそうなら自分でラジエーター液を継ぎ足し修理工場へ持ち込めますが、修理工場が遠方だったり車の状態が悪かったりする際は、レッカーサービスを利用する方が安心です。
以下で詳しく解説します。
水漏れ補修材やラジエーター液を継ぎ足し近くの修理工場へ持ち込む
ラジエーターからの水漏れは、少量でもなるべく早く修理に出すことが望ましいです。
市販の水漏れ補修剤やラジエーター液を継ぎ足すことで、一時的に水漏れを抑えることができるので、応急処置をした上で近くの工場へ持ち込みましょう。
水漏れ補修剤は車種によって種類が違うので、購入前に確認してください。
レッカーサービスを利用して運んでもらう
走行中に車がいつもより重く感じたり、スピードが上がらなかったりする場合は、エンジンがオーバーヒートしている可能性があるので注意してください。
オーバーヒート状態の運転は危険なだけでなく、エンジンの寿命も縮めてしまいます。
自分で修理工場まで持ち込むのが難しいなら、レッカーサービスの利用をおすすめします。
ラジエーターから水漏れした際の注意点
ラジエーターからの水漏れが確認できた際はただちに修理するのが推奨されます。
そのまま乗り続けるとオーバーヒートの原因にもなるので注意してください。
応急処置をして修理工場に持ち込む場合も、エンジンがしっかり冷えてからするようにしましょう。
そのまま乗り続けない(オーバーヒートの原因に)
ラジエーターからの水漏れを放置してそのまま運転を続けると、オーバーヒートを引き起こす可能性があるので非常に危険です。
警告灯や水温計の異常、エンジンからカラカラ音や白煙が確認できた場合は、エンジンがオーバーヒートしているかもしれません。ただちに運転を中止しましょう。
オーバーヒートはエンジンの重大な故障を招き、修理費用が高額になってしまいます。水漏れを発見したら、速やかに適切な対処をしてください。
応急処置をする場合はエンジンが冷えてから
応急処置を行う場合は、必ずエンジンが冷えてから行います。
熱いエンジンに触れると火傷の危険だけでなく、エンジンやラジエーターの部品にダメージを与える可能性があるからです。
エンジンルームを開けた瞬間に高音のラジエーター液が噴出することもあるので、エンジンがしっかり冷えてから応急処置するようにしてください。
ラジエーターを修理費用の目安
ラジエーターの交換や修理には、通常2万円から8万円程度の費用がかかります。
価格に開きがあるのは純正パーツを使用するか社外パーツを使用するかによって大きく異なりますし、修理を依頼する場所が整備工場かディーラーかによっても工賃が変わるからです。
リザーブタンクやホースなど、一部のパーツだけを交換する場合は1万5000円程度で修理が可能です。ただし、どのパーツの交換が必要かは、車の状態によって異なります。
ラジエーターの修理費用はさまざまな条件によって変動します。正確な費用を知るためには、整備工場やディーラーなど複数業者から見積りを取るのがおすすめです。
まとめ
ラジエーターの水漏れは、エンジンのオーバーヒートなど大きな事故にも繋がるリスクがあるので、定期的な点検と早期発見が不可欠です。
特に、長距離運転する際は必ず事前点検を行いましょう。万が一、水漏れを確認した場合はただちに専門業者での修理を受けてください。
車は一つひとつの部品が精密に相互作用しながら機能しています。
愛車の寿命を伸ばすためにも、定期的なメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
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