無保険相手と事故をしたらどうする?泣き寝入りしないための対処法と注意点

無保険相手と事故をしたらどうする?泣き寝入りしないための対処法と注意点

みなさんこんにちは!埼玉県にある「ミニバン専門店ラインアップ」代表の菊池です。

車を運転している際に、事故に巻き込まれてしまうケースがあります。

どれだけ自分が注意していても、相手の不注意などで事故に巻き込まれてしまう場合は対処ができないものです。

さらに、相手が保険に加入していなかった場合は大きな負担を強いられてしまう可能性があります。

では、無保険の相手と事故を発生させると、どのようになるのでしょうか?

本記事では、無保険の相手と事故を起こした場合に考えられることと、泣き寝入りしないための対処法や注意点を紹介します。

タップできる目次

任意保険未加入の無保険車とは?

通常、自動車に乗る際には任意保険に加入しておくのが一般的です。

ただし、中には任意保険に加入していない無保険車の状態で車を運転する人もいます。

ここでは、無保険車について詳しく解説します。

自賠責保険との違いは?

自動車に関連する保険として、自賠責保険と任意保険があります。

自賠責保険とは強制保険とも呼ばれており、法律に基づいて加入が義務付けられているものです。

自賠責保険の場合、最小限の範囲しか保険が適用できません。

具体的には、事故により死傷が発生した場合、傷害は120万円まで、死亡の場合は3,000万円まで、後遺障害の場合は4,000万円までが補償されます。

一方で、自動車やモノについては保証外で、自身の補償は一切ありません。

これをカバーする保険となるのが、任意保険です。

任意保険とは、その名の通り自賠責保険とは違い、必ず加入しなければならない保険ではありません。

ただし、加入しておくと相手方に対する対人賠償と対物賠償を、そして自身の人身傷害や搭乗者傷害に関する補償や車両保険などが付いています

以上から、特別な理由がない限りは任意保険にも加入するのが一般的です。

無保険の割合はどれくらいなの?

損害保険料率算出機構が公開している「2022年度 自動車保険の概況」によると、対人賠償の普及率は自動車保険で75.4%、自動車共済 が13.3%で合計88.7%となっています。

自動車保険とは保険会社が取り扱う商品であり、自動車共済とは全労済やJA共済などの共済が取り扱う商品のことです。

自動車保険や自動車共済の加入率は9割程度であり、残りの1割程度は自動車保険や自動車共済に加入していない無保険車、もしくは道路以外の場所に限定して使用する構内専用車であると考えられています。

無保険相手に事故を起こしたときのリスクとは?

無保険車を相手として事故を発生させた場合、様々なリスクが考えられます。

特に、以下の点に注意が必要です。

各リスクの詳細について、解説します。

自分で示談しなくてはいけないケースも有る

無保険車に突っ込まれたりなどして、相手に過失がある事故の場合、自分が加入している保険会社は原則として動いてくれません。

よって、自分で示談しなくてはいけないのでかなり面倒です。

加害者本人とやり取りする場合、連絡がつかなかったり返事が来なかったりするなどのトラブルが発生しやすくなります。

当事者同士で示談交渉する場合、示談に慣れていない限りはスムーズに進めるのは困難です。

賠償金が払われない場合もある

無保険車が原因となり事故が発生した場合、自賠責保険によりある程度の補償を受けられます。

ただし、自賠責保険でまかなえない範囲については、相手方が自己負担して補償するのが一般的です。

もし、相手方に賠償能力がない場合は、支払われるまでに時間がかかる場合が多いです。

さらに、十分な補償を得られず事実上の泣き寝入り状態となる可能性もあります。

最悪の場合、支払い逃れによって全く支払われないケースもあるので注意が必要です。

万が一自賠責まで入ってない場合、もっと最悪なケースに陥るケースもあります。

自分で車の修理をする羽目に   

自賠責保険の補償については、対人賠償のみが対象となるので対物賠償の補償は一切ありません。

無保険車との間で事故が発生し車に損害を受けた場合、補償の対象外となります。

もし相手方に賠償資力がない場合は、修理費は全額自己負担となってしまうケースもあるのです。

無保険車と事故を起こしたときの対処法

もし無保険車と事故を起こした場合、適切な対処が必要です。

特に、以下の対処を行うことで大きなトラブルに巻き込まれるリスクを回避できます。

各対処法の詳細は、以下のとおりです。

免許証や車検証などの写真を取っておく

事故が発生した時点で、可能な限り相手の情報を残しておくことが重要です。

特に、免許証や車検証などの写真を撮影しておくと、あとで連絡先を把握できるので示談交渉なども行える場合が多いです。

さらに、勤務先などの情報があるとなお良いでしょう。

他にも、一般的な事故と同じように事故現場や車の写真を撮影して損害を受けた状態などを記録してください。

最近では、ドライブレコーダーを搭載している車も増えているので、ドライブレコーダーの情報も重要な記録となるので活用してください。

相手の車両の所有者を確認しておく

無保険車と事故を発生させた場合、事故を起こした人以外の車両であるケースもあります。

もし、車の持ち主が異なる場合、持ち主の保険が適用できる場合があります。

仮に保険が適用できない場合でも、示談交渉において保証人になってもらうことで請求できるのでおすすめです。

ほかにも、業務車両の場合は運転者だけでなく雇主も賠償責任を負う場合、請求が可能なため勤務先をよく確認してください。

弁護士に依頼する

無保険車と事故を発生させた場合、示談でうまく交渉が進む可能性は低いのが実情です。

そこで、弁護士に相談して加害者との交渉を進めてもらう方法があります。

ただし、弁護士に依頼する場合は当然費用がかかり、依頼料は弁護士によって大きく異なります。

場合にによっては、加害者へ請求できる金額を超える弁護士費用がかかる場合もあるので、どの程度の請求金額になるのかを把握したうえで事前に弁護士と相談してください。

示談が成立しない場合の最終手段として、訴訟により事故を解決するケースもあります。

ただし、裁判によって損害賠償額が確定した場合でも、加害者に支払能力がない場合は十分な賠償金が得られない場合が多いです。

その結果として、弁護士費用が賠償額を上回り、費用倒れになるリスクがあることを理解しておきましょう。

弁護士への費用負担が難しい場合、任意保険に弁護士費用特約が付いている場合があります。

弁護士費用特約では、法律相談費用として10万円程度、弁護士に依頼した際の着手金や報酬などの費用として300万円を限度に利用できる場合が多いです。

無保険車との事故で使える任意保険

無保険車との間で事故が発生した場合、自分が加入している任意保険で以下の特約が付いていれば補償を受けられます。

各保険の詳細について、解説します。

無保険車傷害保険

無保険車傷害保険とは、任意保険に加入していなかったり、加入していても補償額が不十分な車との間で事故が起こった場合に補償を受けられます。

もし、無保険車との間で事故が発生し、自分や家族が死亡または後遺障害を負った場合、相手が負担すべき損害賠償額の中で自賠責保険の補償金額を超えた部分の保険金を受け取れるのが特徴です。

無保険車傷害保険は、ひき逃げなどをした相手が不明なケースも、相手は無保険車扱いとなるのです。

ただし、以下の場合は補償の対象外となってしまいます。

  • 自然災害・戦争などのケース
  • 運転者に故意または重過失が認められた場合
  • 被保険者が起こした自損事故
  • 賠償義務者が家族の場合

無保険車傷害保険の場合、相手の状況に関係なく後遺障害認定を受けた場合でも補償を受けられる点が魅力的です。

車両保険

車両保険とは、事故により車に損害を受けた場合に修理費を負担してくれる保険です。

契約した保険金額を上限として、車の修理費の実費が補償される特徴があります。

車両保険には、ほかの車との衝突や当て逃げなどの事故が補償されるタイプと、補償範囲を限定して保険料を抑えるタイプがあります。

補償範囲を限定する場合、当て逃げなどにより相手が特定できない事故において、補償を受けられないケースもあるので注意してください

また、電柱への衝突やガードレールに接触した場合などの単独事故は補償されません。

事故が発生するリスクを考えると、あらゆる車両事故が補償される保険に加入するのがおすすめです。

搭乗者傷害保険

無保険車との間で事故が発生し搭乗者が怪我や死亡した場合、搭乗者傷害保険があると補償を受けられます。

搭乗者傷害保険は、人身傷害補償保険と同じく自分と同乗者が補償対象です。

ただし、保証額に違いがあり人身傷害補償保険の場合は実際の損害額が補償される実損払いとなります。

一方で、搭乗者傷害保険は定額払いとなり、1人あたり1万円などのように一時金で保険金が支払われるのです。

人身傷害

人身傷害保険とは、自分自身や同乗者が怪我や死亡した場合、補償を受けられる保険です。

治療時にかかった費用だけでなく、休業損害や慰謝料なども補償されるのが特徴です。

人身傷害保険の最大の特徴が、過失割合に関係なく補償される点が挙げられます。

また、示談がまだ成立していない状況でも先に保険金を受け取れる特徴があります。

補償プラン次第では、乗車中のみならず歩行中に自動車事故に遭った場合でも補償を受けられます。

家族で複数台の車を保有しているケースでは、1つの人身傷害補償保険があれば家族全員が補償対象になるケースもあるのでおすすめです。

弁護士費用特約

弁護士費用特約とは、先に紹介したように自動車に関する事故で相手に損害賠償を請求するために弁護士に相談した場合の費用を補償する特約のことです。

弁護士に委任したい場合の弁護士報酬や訴訟費用などを、1事故1被保険者に対して300万円まで、相談費用は10万円まで補償されるのが一般的です。

ただし、事前に保険会社に承認を得る必要がある点には注意しなければなりません。

また、自動車に関わらない事故は対象外となるケースも多い点に留意してください。

まとめ

無保険車との間で事故が発生すると、自分に過失がなくても十分な補償が受けられない可能性が高まります。

特に、相手に支払い能力がない場合は泣き寝入りしなければならない可能性もあるので注意が必要です。

事故に巻き込まれないようにするのは難しいので、自分で対処することも重要です。

特に、無保険車傷害保険に加入していれば補償を受けられるのでぜひ加入を検討してください。

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